エゴイスティック 幸せリレー

昨日、学校の帰りに、図書館にいった。
図書館から遅延お知らせメールが届いたから。
すっかり、来週だと勘違いしていた返却日、2.1ユーロの罰金でした。

ちなみに、見ないと思うのにまたDVDを借りてしまったので、
メモですが、返却期限は1月5日。

そして、その図書館からの帰り。
出口から、コートを着たくなくて走り出した3歳児。

止まれー!
と大声を出して、
止まったはいいものの、このやってはいけないやつは数回目なので、
手首をつかんで、言い聞かせていると(つまり怒っていた)、
夕方で疲れていたのもあり、また逃げ出そうとするので、
怒って、逃げてのミルフィーユ状態。

そこへ、ひとりのおじさんが、
おじさんというか、いわゆるSDF、つまり路上生活の様相の方が、
サンタクロースのように、透明の袋、つまりゴミ袋なんだが、を、
まるでサンタのように肩から担いで通りかかった。

その、透明の袋の中には、大量のぬいぐるみ。

3歳児は言いました。
「パパノエル・・・(フランス語のサンタクロース)」

違うよ!
というより先に、疑似サンタは私たちに近づいてきて、
その袋から、一個のへんてこなぬいぐるみを出して、

「かわいいね、あげるからお母さんのいうこと聞くんだよ」

と言って、へんてこぬいぐるみを娘に渡した。


きゃー、何受け取ってるの!!!!
と思い、

だめだよ、だめだめ、すぐ返して!!
と言うと

「だって、サンタがくれたよ」

違うんだよ、違うのよ!!!

私は、そのぬいぐるみを掴んで、疑似サンタに

「すいません、ありがとうございます。でも頂けません。持って行って下さい」
と差し出すも、

「いいんですいいんです、私にもいいことさせて下さい」
・・・違うんです、でも、頂けないんです・・・と差し出すも、
疑似サンタは続けて、

「Joyeux noel(フランス語のメリークリスマス)」
と言って去って行った・・・・・


つーか、それまずいでしょ、何もらってんだよ・・・
内心悪態をつくものの、公衆の面前でもあり、
何より、娘は、あのおじさんを、サンタだと・・・思っている・・・
(衣装が違うでしょー!)

それから、しぶしぶそのぬいぐるみを持ったまま、スーパーに寄る。
すると、尻尾をつかんでいたのが、なんだか大事そうに持ち直してる・・・・

いやーどうするのこれ・・・どうしよう。

スーパーを出て、家路につきつつ、

「ねえねえ、家にものすごい沢山ぬいぐるみあるのになんでもらったの?」
と問うと、

「だって、サンタさんがどうぞって言ったでしょ」
との回答。


「でもさ、もっと必要な人がいると思わない?」


そして、いつもの曲がり角。アイスとクレープ屋さんの前に、
次なるSDFの方が、座り込んでいるのを発見。

「ママ、お金あげないの?」
と聞く娘。
一瞬通り過ぎたものの、いいこと考えた。


「このお金をあのムッシュにあげてきて。そして、このぬいぐるみもね。
だって、さえは、パパとママもいるけど、あのムッシュは一人だよ、かわいそう!
できるよね、はい、いっておいで」

小銭を握って小走りに近づき、目の前のお皿に小銭(ほんとに小銭)を入れ、
満面の笑み。
そして、ぬいぐるみのことは忘れて戻ってきそうになったので、
ジェスチャーにて、

だめだめ、それ、それも渡すっていったでしょ!

すると、やや躊躇するも、おじさんにぬいぐるみをあげたーーーーーー!!!!



おじさんは、私を見て、「え!?これ?もらっていいの???!」と困惑気味。
だけど、3歳の女の子が、ぬいぐるみあげるって結構すごいこと?
たちまち、すごい笑顔になって、
「ありがとう、ありがとう、ありがとう」
と喜んでくれているではありませんか!


そして、娘も、なんかいいことしちゃった気分で、うきうきしながら家に着く。


正直、私はあまり、そういうお金を渡したりって好きではないので
やらないけど、

このクリスマス前のこのタイミングで、
なんとなく、
人の為になること(本当はどうかわからないけど)を
身をもって?
感じてくれた気分で、
そして、疑似サンタの好意を無下にもしたくなくて、

自分的にはとてもありがたい展開だったのでした。


コメント

人気の投稿