じゃがいも事件

ニースに住んで、2年が経った今日この頃。
いまだに、通じない言葉や、いえない言葉や、覚えられない言葉などは多く、
仕事ではたまにひやひやしたり(しつこく聞く→面倒臭がられる)することもしばしば。

そして、2歳児の如く、「なんで?」を繰り返す私に、
「なんでって聞くのやめて」と言うフランクもしばしば。
例)ふ「あ、社長に電話しないと」
  私「なんで?なんで?」(←あんまり関係ないのに、聞いてみた場合)


さて、確かあれば、夏のバカンスに入る、直前だったような。
フランクが仕事に出かけるとき
「今日は、バカンス前夜祭(的な)だから、Cote de Boeufだ!」
と言っていたので、そうか、と思い、その日ニース旧市街にある肉屋に
肉を買いに行った私。

肉屋「Chez Francois」は時間に限らず、常に人だかりのある意味人気店。
肉が並ぶウィンドーの向こうにいる、肉職人?たちに肉の種類と分量を
告げて購入するスタイルは、正直苦手。なぜなら、それがなんなのか分からないのと、
「○○、500グラム」とかって、正直全然どのくらいかわかんないし。

ただ、とってもお買い得なこちらの肉屋、Cote de Boeufなど大き目のお肉を
買うときなどは、カルフールの比にならない為、訪れたのでした。
私の順番が来て、週末からは出かけるし、目的の品だけを買えばいいと
ドキドキしながらも職人にほしいものを伝えると
「え!?なんだって?」と聞き返されるので、再度伝える。
「どのくらい?」
「500グラムください」と言うと
「えー!なんだって?何人で食べるんだい?」とそんなことまで聞くので
「二人ですけど・・・」と答えると
「だったら、多くても4切れでいいよ」と言うので
「あ、そうですか、じゃ、それで」と適当な私。

その夜、家に帰って来たフランクが冷蔵庫を見て
「何買ってきたの?」
「いや、今朝食べたいって言ってたやつでしょ」と言うと
「これ、BoeufじゃなくてPorc(牛じゃなくて豚)だけど・・・」
「えーーーーーどうりで、安いはずだったわ・・・・」

通常、500グラムくらいのCote de Boeufを買うと、20ユーロ前後のところ、
私がこの豚肉に支払ったのは、確か4ユーロ前後・・・いくらFrancois価格といえ
この差額に私は、むしろラッキーくらいなノリだったわけで・・・

そして、先日。弟と弟の彼女がニースに来ていたとき、
フランクの得意料理鴨グリルをやるというので、お任せしていた私。
「付け合せはポテトにするけどじゃがいもある?」
あるものを見せると
「ちがうよーーーーー、このイモは種類がちがう・・・」
じゃあ買って来ようかと言うと、いいと言うのでそれで進めて頂いたのですが、
テーブルについても
「実は、これは違うイモでやるともっと美味しくて・・・」
と二人に説明をしていたフランク。

そして、昨日、いもグラタン(何かフランス的な名称アリ)が食べたいというので
また、イモで文句を言われるのは嫌だわ、と思って
「なんのイモ買ってくればいい?」と確認。
「なんでもいいよ、Vapeur(スチームだから茹でる用?)以外なら」
「了解です」と趣味のひとつでもあるカルフールに到着。
なんでこんなにイモがあるんだ、と思いながらパッケージの写真に注目する私。
前回のイモは、確かいわゆる普通の皮のイモだった。
あれはいかんということだから、とそして調理例の写真とイモの見た目に
注目する私。

「これなら間違いない」と赤い皮のイモを購入したわけで。

帰宅したフランクは、そのイモを見て驚愕。
「それは、わざと・・・?」

なんて失礼なとパッケージの写真ではなく品種を確認すると
「Specific pour Vapeur」(スチーム特化)

え、違う違う・・・私は写真に注目してね、ほら、この写真なんか
グラタンぽいじゃん・・・・

という、3年目の秋なのでした。

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