ビズは嫌だけど、美味しいものは食べたくて・・・

美食の国フランスにいても、レストランなんて滅多に行かない私たち。

Yちゃんが今年の始めに出会ったフランス人二人組み。
当初は、Yちゃんが1人をちょっとお気に入りな状況だったのですが、
いわゆるフランス人的な行動は全くなく、逆に「日本かよ!」と突っ込みたくなるくらい
控えめで、とても草食的。

結果、年齢はさして変わらないのに
「美味しいご飯を食べさせてくれる人たち」
という位置づけに・・・


先週金曜も、お誘いに乗ってディナーへ。
まずは、いつもどおりアペリティフということで、カフェへ。
小1時間話したところで
「今日は何が食べたい?」
と聞いてくれる。

行く前に
「今日は和食が食べたいね。寿司が食べたい」
と話していた私たち。
ニースでお寿司を食べるなら!なお店があり、そこを希望していた。

そして、Yちゃんが
「めぐみは、加茂川(レストラン名)に行ったことないんだって」
と切り出し、私が
「そうなんだよー。行ってみたい」
と言うと

「よし、じゃあ今日は加茂川に行こう」
と相成るわけです。

そこは、学生の身分では到底及ばないクラスのお店で、ニース在住の日本人が唯一認める
といっても過言ではないちゃんとした和食やお寿司がいただけるのです。
(といっても、日本で食べるのとは比べられないけど・・・)

焼酎と日本酒が飲めるのも素晴らしい。
散々飲んで、散々食べて、当然のように彼らがお支払い。

お礼を言って、ビズをして別れる。


家に戻ってYちゃんが
「なんかさ、今日Lud(1人の名前)のビズおかしくなかった?」

ビズは、挨拶なので、まず会ったときと、そして別れるときにするのですが
確かに、最初に家の前まで迎えにきて会った瞬間のビズ。

Yちゃんに向かう、Ludの顔の角度が、いつもより・・・鋭角だったのを凝視した私。
「気のせいかと思っていたよ」と私。

するとYちゃん
「いや、絶対違う。おかしいでしょ。普通にちゅーしてきたよ」

私はYちゃんの後を受けてのビズだったので、気持ち自分の角度を変えて調節。
できたかどうかは分からないけど、なんとなく反れてみた。

後日、全く、そのビズに納得がいかないYちゃんが、誰かに聞いたらしい。
すると
「それはね、絶対的に、Yちゃんに好意を持ってるね。
新密度を増していくと、ビズの場所が、どんどん口元に近づいてくるんだよ。」
と言われたらしい。

「でも、私だけじゃないはず」
とYちゃんが言うと
「それは、両方が候補なんじゃない」

そして、Yちゃん
「次は唇にやられそうな気がするわ・・・やだーーーー」

Ludという人は、ほんとにいい人です。
でも、何とも残念ながらそれだけなんです。
そして、これまた残念ながら、外見的には私たちにとって全く魅力的じゃない・・・。


でも、すごくいい人で、私がイタリアから戻る日、Yちゃんに連絡して
「めぐみを車で迎えにいった方がいいか」
と聞いてきたらしい。

ていうか、彼が住んでるのって、うちから1時間くらい車で走らないと着かない場所で・・・
駅からは歩いて10分。
Yちゃんはそれを説明して、迎えは必要ないと思うと言ってくれた。

そして、先週、週末の予定を聞かれて私が
「マントンのレモン祭りに行こうかと思ってる」
と言うと
「車出そうか」
と言ってくれるので
「あ、でも友達と行くから、まだ分からないんだけど・・・」
「じゃあ、分かったら連絡して」

といって結局行くのはやめたて来週に延期したよと連絡。

すると
「いく日が決まったら教えて。車で送れるから」
って・・・全然近くに住んでないのに・・・

Yちゃんに報告して、なんて返事をしようか迷って返事をし損ねていると
「今週良かったら、アンティーブのレストランに行かない?」
とのお誘い。

「Yちゃん、今度はアンティーブだって」
と言うと
「いいねー」

アンティーブはピカソ美術館などがあって芸術家の町としても有名な町。
ニースから車で1時間ちょっと・・・

そんなお誘いなのに
「金曜の夜なら、私たち空いてるよ」
と若干、上からな返信。

ビズは嫌がるは、いちいち誘いを撒いたりしているのに、
レストラン会がなくなるのが寂しくて、なんだかOL時代のような私たち。

ちなみに、彼らは絶対二人で来るわけで、私たちも常にセット。
でも、アンティーブに行ったら、帰りは送ってもらわないとやだねーとか言いつつ
「でも、車の中で二人きりとかまじ無理なんだけどー」
とか・・・

ほんと何様なんでしょうという状態なんですが、
それにしても、彼らが何をしたいのか、全然分からない。
日本カルチャーが好きって言ってたけど、ほぼ漫画だし。
Yちゃんなんて、トータルで10回以上ご飯行ってるのに何もないし。


一度、彼らが
「今年こそ、日本に行きたいから、そのときに君たちが一緒だったらすごく気が楽」
と真剣な顔で言われたことがあった。


本当にその為に、こんなにご飯をご馳走してくれてるのかしら。
ニースでは、こういった同年代のスーツ族と知り合う機会というのが
大変大変珍しく、しかもクリーンな関係をキープできるというのがレア過ぎて。


こんなことってあるんだなー、しかもフランスで。

Yちゃんは、先週の会合の後に、もう1人に聞かれたらしい。
「次は何食べたい?」

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