図書館の続き

少し突然に生活が変わったようなここ数日。

もちろん原因は、近くに誰かがいるということ。

この先どうなるか分からないけど、せっかくだから全部書いておこう、
という気になりました。


その彼のプロフィールとしては、
37歳。
独身。(多分結婚暦はないはず)
そして、職業は・・・無職。なんでニースで生活できているのか不思議だけど
色々と策はあるのでしょう。その辺も深堀してません。
今は、おばあちゃん所有のappartementに住んでいる。
音楽を作ってみたり、文章を書いてみたり、本を作ってみたり・・・してるらしい。
完全ではないけど、ベジタリアン(わりと多いです、こういう人)
食品などはほぼBIO(有機)。
eco villageというシステムに心酔しており、このプロジェクトが人生の軸。
4月には、ニースを離れる予定。というか決定。
そして、アンチcapitalism....

そんな人です。
私が日本でしていた生活とか趣向とかとほぼ正反対のような。
SEX AND THE CITYに至っては、フランス語Fワードの対照だし、
私のCV(履歴書)をたまたま見ては「capitalismの象徴みたいだ」と言うし、
モナコに行くと言えば、「モナコなんて・・・」と言う。

ということで、あまり日本で働いていたら、お近づきになるのは難しいと思われる人。

お互いそれは承知の上だと思うんだけど、今日彼が
「全然考えてることとか違うのに、いいの?」

しかし、タイミングと何かが合うと、こういうものってすんなり進むもの。

そういうわけで、とりあえずここ数日一緒にいる訳ですが、最初の事件としては

「日本に彼女がいた(いる)事件」
とてもありがちです。むしろ、国籍は違えど、かつてのイギリス人の彼もそんな人だったな。
とか思いつつ、よくよく聞いてみれば、その子とまだ切れていないと言うじゃないですか。

それはないよー、と思い、
「じゃ、無理だね」
と私が言うと、すごい困った顔をする。

基本的に、彼氏に浮気を告白された場合、それ自体が許せないタイプだと思うので
当然の如く私はそう答えたわけです。
結局のところ、その子のことがまだ好きかは分からないけど、共有するものが沢山
あるそうで、彼女は来年にもフランスに来る予定があるとかないとか。
ていうか、それって・・・私は完全にremplace、彼女の代役と思い、やはり無理がある。
しかし、彼の言い分としては、
「今、彼女のことが好きかは分からないし、彼女が渡仏することもまだ確定じゃない」

更に言えば、彼が彼女を振り切れない原因としては、彼女が彼の好むeco villageでの
生活を希望していること。


この話をし始めたのが、わりと夜遅くて、とりあえず話は翌日持ち越しに。

2人がどこでどう知り合ったのかとか知りたくもないので聞いてないけど、
早々に出鼻をくじかれるとは、なんだか私らしい・・・と思いつつ、翌夜は友人宅でfete。

喫煙者の彼に付き合って外に出たとき、彼はその話をし始めた。

結局のところ、私たちはまだ一緒にいることを選んだのですが、
多分これが日本で生活しているときだったらあり得ないなと思うのです。

だって、
「今は、君のことが好きだし、これからも一緒に過ごしたいと思う。
でも、日本の彼女の問題はすぐには解決できない」
と断言したうえ

「でも、僕らは結婚してるわけじゃないでしょ。僕が君の立場なら、楽しむことを考える」

と言われたのです。

日本で恋愛を始めるとき、どうしたって付きまとうのは将来の問題。
今が25歳だったら・・・とか考えたりもしました。

でも、今の私たちには、到底未来の話などできる余裕はない。
お互い、一年後どこにいるかも何しているかも決まってないし分からない。
彼はやりたいことが決まっているけど、私はまだどうなるか分からない。
フランスにしがみつくかもしれないし、予定通り帰るかもしれないし。
帰ったところで仕事がすぐ見つかる保証もない。


そんな状況の中、私は彼に、何か確約を求めようとしていたことに
気が付いてしまったわけです・・・
もしかしたら、私が先に帰国とかで彼から離れることだってあり得なくもない。
もっといえば、数日後にどちらかが嫌いになってるかもしれないし。
今、ある意味何も持っていない状況になって初めてそんなことが考えられた。
いいことなのか、良くないことなのか分からないけど。


そう思って、一応聞いてみた。
「今既に、あなたが彼女を選ぶことを決めていないんなら、このままでもいいよ」

このシチュエーション的に当然だけど
「勿論決めていない」
と。


そんなこんなで、まだ5日しか経ってないのに、だいぶ長く感じられるこの数日です。
そして、ニースの友人たちが口々に言った
「色々考えていたら、何も進まないし、とりあえず進んでみなよ」
という言葉通りに、何のしがらみもなしに、無職の37歳と文字にするとやや痛い男が
近くにいる時間が始まりました。(でも、よく自分でも言ってる)

前出の言葉
「全然違うのに、いいの?」には
「おもしろいからいいよ」と答えておきました。

「SEX AND THE CITY」はだめでも、「Presque Celebre(あの頃ペニー・レインと)」
に関しては意見が一致できたので。


明日は、彼からのオーダーもあり、エイズ検査に行ってきます。
問診、ちゃんと答えられるか不安・・・

コメント

  1. きゃー、こういうCultureを超えた恋愛事情待ってました。
    なんか、すごいドラマを超えて、映画のようですね!!
    刺激的かつ、なんか人間らしい。

    あつ、かっこいいよ。

    返信削除

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